認知科学研究グループ:紹介

認知科学とは、人間の知的処理の過程を研究する科学である。その研究領域は心理学、言語学、計算機/情報工学、発達学、哲学、神経科学などを含む総合領域である。

金沢大学における研究活動

金沢大学では、旧文学部(現人文学類)に所属する、主に言語学、心理学等の分野に属す教員らを中心として研究活動が行われている。金沢大学の認知科学研究は3つの研究グループにおいて主に「言語コミュニケーションとその障害」に焦点を当てた研究が進められている。

平成23年度 金沢大学特定研究プログラムに採用された。

■ 言語認知過程研究グループ

人間の認知活動の多くは言語を媒介して行われている。また、人々は音声や文字などの言語媒体を用いてコミュニケーションを図っている。言語研究グループは、言語の形式や規定要因、そして言語の果たすコミュニケーションでの役割や限界、認知的過程などを研究している。

■ 認知機構研究グループ

人間が言語による情報をどのように処理し、言語理解を行っているのか、また他者とのコミュニケーションではどのような情報が必要となるのかを研究している。コミュニケーション行動は言語のみならず画像音声情報の取捨やそれらによる状況判断など高度に複雑な処理を必要とされる行動であるといえる。そのような行動過程を実験心理学的方法や比較行動学的方法、更に臨床的方法など多角的なアプローチによって研究している。

■ 認知障害研究グループ

人間にとって、的確なコミュニケーションスキルの獲得は社会行動にとって大変重要である。しかし、様々な理由によりそのようなやり取りが困難である人もいる。あるいはそのようなスキルの学習獲得自体が困難な場合もある。この研究グループでは、そのような障害の特性や対処法について研究している。